政財界所感

色々私が見聞きした政財界や行政のおかしな事を綴ります。

衆議院選が終わりました。

小池旋風が吹いたかと思いきや、一気に逆風になりまして。

 

旋風の中から立憲民主党なる政党が出来て大騒ぎ。立憲民主党共闘した共産党は改選前議席を10ほど減らして割りを食う有様。

 

今後も立憲民主党共産党選挙協力があるかどうかは一旦立ち止まって考えるでしょうが、改めて「選挙協力の難しさと破壊力」を見せつけられる結果となりました。

 

選挙協力の成功例として挙げられるのが、北海道。赤い大地だなんだと言われ、旧社会党勢力が強い地域ではありますが、自民党が9人、立憲民主党が8人、希望の党が1人と言う選挙結果に。

 

選挙前、北海道新聞に「民共選挙協力で北海道12選挙区では自民党が3勝9敗」の記事が出ました。各選挙区での民進と共産の獲得票数を合計すると自民党に勝てると言う内容。民進、共産の選挙協力を後押ししたい狙いがあったのでしょうね。

 

その思惑通りに事態は動きます。民進党道連の幹部であるI道議会議員が、民進党道連会長の佐々木隆博氏に全面的な選挙協力を進言。佐々木氏はこの話に乗って、共産党側と協議。東京に赴いて合意の直前まで漕ぎ着けます。これが9/23の土曜日あたりのお話。

 

そして週が明けて9/25の月曜日に、民進党の前原代表から電撃的な希望の党との合併話が発表されるのです。民進党道連としては、ハシゴを外された格好。相当揉めたと思います。

 

そんな中で、逢坂誠二氏がいち早く無所属での出馬を発表。無所属ならば共産党は支援出来ますから、共産党は逢坂氏を支援します。それに続いて続々と「希望の党に行きません宣言」する民進党議員が続出。希望の党入りをほのめかしていた「キャミソール荒井」こと荒井聡氏も希望の党には行かないと言い出します。

 

一連の騒動の中で、参議院議員の「放射能つけちゃうぞおじさん」こと、鉢呂吉雄氏を代表として地域政党結成を模索した向きもありましたが断念。民進党道連と共産党との間では「希望の党に行かないならば、共産党は候補者を立てずに選挙協力する」との約束が交わされたのだと思います。その後に立憲民主党が出来、希望の党入りした松木謙公氏、山岡達丸氏、水上みか氏、無所属の逢坂誠二氏以外の全てが立憲民主党入りします。(逢坂誠二氏は当選後に立憲民主党入り)

 

共産党は当初、北海道内3つの選挙区を選挙協力の見返りとして要求していました。その内の一つがキャミソール荒井こと、荒井聡氏の選挙区。これは一蹴された様ですが、結果的に民進党が候補者を擁立出来なかった北海道7区、希望の党入りした候補者のいる2、9、12区の4つの選挙区を貰う事になりました。

 

その結果、比例復活を含めて立憲民主党で立候補した全ての候補者が当選する事態となりました。過去の選挙結果を踏まえた足し算をする事は、机上の空論だと馬鹿にする専門家もいますが、私は「共産党との選挙協力に限れば」馬鹿には出来ないと思っています。

 

なぜならば、共産党の支持者が自民党に投票する訳が無く、おまけにちゃんと選挙に行く人達ですから固い票なんです。だから過去の選挙結果を見て大体の共産党票を計算に入れる事は、理屈に叶っているんですね。

 

自民党公明党の票を計算に入れる様に、共産党選挙協力する政党が共産党票を計算に入れる事は間違いではなく、保守系としては脅威に感じなければならない重要な事なんです。

 

今後、年末までに新たな政界再編の動きが出ると予想していますが、新たな枠組みでどこが共産党と組むかで次の選挙は自民党に厳しい戦いになると思います。

 

さてさて、どんな枠組みになる事やら……